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1997 第3回熱海オープンウォータースイムレース プログラム巻頭言

今年もまた、オープンウォータースイミングの季節がやってきた。

6年前に水泳を始めた私は92年のグァム島ココス島間横断泳に参加して以来、いくつかの大会に参加し、ときには野生のイルカの発する音響の中を泳いだ。ときには川の表情を、すなわち水深の変化や、大きくゆったりと曲がったり、あるいは早瀬のスピードなどを楽しんだ。

オープンウォーターでは、なかなかまっすぐ泳げない人もいる。リタイアを決断する時もある。たまには顔を上げて方向を確認する必要がある。ハワイでは一度、大波にゴーグルを鼻までずり下ろされた。オープンウォーターは順位とタイムがすべてではない。プールを飛び出して大自然の中を泳いでいる事を、ゴールでの大きな達成感を楽しもう。

長時間泳をするようになっておもしろいと思うのは、集中力が持続する自分に気付いたこと。ゴールまで、あるいは仕事をしていても、ハイウェイを走行していても集中力が途切れない。また、理想的な有酸素運動であり、苦しいとはあまり思わない。仲間も増えた。普段いやなことがあっても次のイベントのことを考えるとワクワクしてくる。

困ったことは、一年中一日中「水泳と旅」が念頭にあること。日々旅にして旅をすみかとす。(芭蕉) 人生もまた旅。この魅力あるスポーツは私の人生観を変えてしまった。

3回目を迎える熱海オープンウォーターはライフガードの競技も楽しめ、大温泉地でもあり、海の状態やコース設定が、初級者も気軽に出場できるものなのでおすすめ。また第1回館山オープンウォーターへの旅がどんなものになるか今から楽しみにしている。

それでは皆様! 楽しみましょう。スタートラインへお集まり下さい。

オープンウォータースイミング愛好者 藤原充
大会顧問

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