Mさん、Rさん、おめでとうございます。
またご親族の皆さま、おめでとうございます。
私は、岩瀬と申します。(さきほどから)フルマラソン(*13回完走)とか遠泳とか話題に出ていますが、たぶん普段のMさんからは想像できない趣味の世界をご紹介することになると思います。Mの男心を語るにはこれしかないと思いますので、最後までおつきあいください。実は、Mさんとは、スイム=泳ぎを通じた友人です。趣味の世界を通じて知り合った粋なつきあいです。
年3回くらい、海やプールの大会で顔を合わせる他に、近況報告の飲み会で水泳観を語り合う仲と言ったところでしょうか。
そんなわけで今日お祝いに駆け付けた私たちのテーブルには、前世はイルカだったと信じて止まない妙なメンバーが集まっております。
メンバーは、不動産屋、銀行員、百貨店、写真屋、自動車整備工場、主婦、フォークリフトの運転手、健康関連・・・と職種、年齢もさまざまな「泳ぐ異業種交流会」といったところです。
その一風かわった(?)仲間のうちのひとりがMさんなのですが、この仲間の出会いのきっかけとなったのは、毎年グアムで行なわれるココスクロッシングという遠泳大会です。3.5kmという長いレースは、たったひとりの孤独な戦い。だれも助けてくれないし、励ます声もかけあえない。参加者に共通しているのは、同じ海に抱かれた時間を楽しみたいという純粋な思いと、ゴールでの達成感。
記録をめざす人、マイペースで泳ぐ人、それぞれの個性が、スイムのスタイルにもでるのですが、Mさんの場合は、いつもの雰囲気のまま、のんびりと、ゴールをめざして楽しんでいるといったところでしょう。順位のつく競技とはいえ、海を決して争いの場にしない穏やかで優しい人柄のレースをする人です。
そうかと思うと、競技前で緊張しているみんなをよそに「腹減ったね」と言ってひとりでバナナを食べて笑わせたり、みんなが1,500メートルでエントリーした大会に一人だけ5,000メートルでエントリーしてしまい、終わるまで何時間も待たせたりと、個性派ぞろいのメンバーの中でもより個性を際立たせた存在です。でも憎めない、みんなの応援を一身に受けてしまう自然体の人なのが、羨ましいかぎりです。
きっと、そんな優しい人柄がRさんのハートを掴んだんだろうなと思います。
そんなRさんに今日は注意とお願いがあります。それはちょっとこの場で不謹慎かもしれないんですが、Mさんのう・わ・き・・・です。こんな、ほのぼのとした顔をしていますが、Mさんには結構な願望があるのです。それは、仲間内では有名なのですが、Mさんはここ数年、海で「人魚」を追い掛けて捕まえると宣言し続けてきました。言わば、必ず海で彼女をゲットするという夢。
レース中、泳ぎながらそんなこと考えてたのか、というとちょっと不純な気もしますが、海があんまり美しいとそういう気持ちになるんですね。男って言うものは・・・。でも、「泳ぎをやめて」なんて言わないでくださいね。それを解決する唯一の手段はRさん自身が一緒に泳げる人魚になってくれることでしょう。ぜひ、お願いしますね。
今年も(*1998年)5月31日、グアムで大会が開催されます。私たちにとっては、お正月よりも大切な一年の運だめしと、健康を誓うレース。
Mさん、今年はお休みということですが、来年は、みんなで参加できるよう期待しています。健康で楽しい一年一年の積み重ねを私たち仲間はお互いにバックアップしあっているのです。
Mさん、Rさん、これからもずっとお幸せに。そして次はかならず海で会いましょう。
ありがとうございました。
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