7月のアトランタ・オリンピック・オーストラリア代表として出場して以来まじめにトレーニングしていないとマルコム・アレンとステーシー・ガートレルは言う。けれどもそれは昨日の第27回ワイキキ・ラフウォーターで勝利することを何ら妨げなかった。
アレン(23)がサン・スーチー・ビーチからデューク・カハナモク・ビーチまでの2.384マイルの試練に51分11秒で勝利したのだ。
女性のトップは総合9位でゴールしたガートレル(19)で56分58秒だった。
「まったくラッキーなことに浜へ上がる良い波をとらえました」と言ったのはアトランタで400メートル自由形準決勝に出場し、また800メートルリレーのオーストラリア第4泳者をつとめたアレン。「最後のブイを回った時は3位か4位でした。そして波が私を運んだ時にチャンスを得ました」
彼はオーストラリアの仲間であるカート・エルドリッジ(22)に47秒の差をつけゴールしたが、このカートもアトランタの1500メートルの補欠選手だ。
そして3位入賞が、94年の優勝者だったカリフォルニアのアレックス・コスティック(26)だ。彼は2位のエルドリッジの1秒遅れのゴールとなった。
エルドリッジとコスティックは最後のブイのターンの時に首位を相争っていた。「私達はそこでいくらか広がった」エルドリッジは言う。「私は波をとらえたけどたった20メートル運ばれただけだった。マルコムは200メートル位運ばれたと言っていた」
ハワイのスイマーはそれに続く3つの順位を占めた。カール・ラーセン(18)は52分18秒で4位。グレン・ワッテル(28)が52分23秒で5位。ジョン・フラナガン(21)が52分27秒で6位。
アトランタで800メートル自由形に出場したガートレルは昨日「ずいぶん奮闘した」と言った。「オリンピック以来3〜4度レースに出たがあまりよくなかった」「何位だったのか、最初にゴールに入ったのかよく分からなかった」
ハワイのスイマーはそれに続く4つの順位を占めた。ジョディ・ジャクソン(19)は57分15秒で2位。ピア・チョック(17)は59分31秒で3位。ジューン・フォード(34)は59分35秒で4位。ジャン・オカダ(23)は1時間3分10秒で5位。
998人のスイマーの参加で世界最大のラフ・ウォーター・スイムとされているこのイベントは9時にスタートした。コンディションは良いように見えたけれどもタイムは別の評価を示していた。昨年オーストラリアのダニエル・マクリランにより作られた大会記録42分13秒をフィニッシュラインの時計が指し示したとき、先頭はまだ見えはしなかった。
「海流は我々に対し逆流していた」57分1秒で10位にゴールしたハワイのリッチ・ヘルツェルは言う。「その流れから出たとき、コンディションは良いように見えた。でも去年と違ってゴールであるヒルトンのホテルがすぐには見えてこなかった」ヘルツェル(39)は1984年のレースで43分47秒で優勝している。
エルドリッジとコスティックはすぐにアレン、ラーセン、ワッテル、フラナガンを引っ張ってリードした。「どうなるのかわからなかった」初出場のアレンは言う。「私がレース展開でまわりを引っ張っていけたわけではない。だから私はできるだけ彼らに接近したままで持ちこたえようとした」
フィニッシュラインから200ヤード(182メートル)手前でアレンは単独リードしていることに気付いた。レース状況を調べようと背泳ぎに変えた。そしてレースに勝ったことをはっきりと悟った。
プナホウ校を卒業してスタンフォード大で泳いでいるジャクソンは女性のトップを泳いでいるのかもしれないと思ったがはっきりとは確信出来なかった。「私は男性の集団の中で持ちこたえようとしていました。でも、私がどんな順位かはわかりませんでした」 昨日、去年の男性優勝者マクリランも、女性優勝者カリフォルニアのリサ・ヘイゼンも防衛はならなかった。