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第10回スイムマラソン大会に参加

藤原充

土浦のジョイフルアスレチッククラブでおこなわれたスイムマラソンに参加した。ワイキキ・ラフウォーターやココス・クロッシング、熱海オープンウォーターなどでご一緒した皆さんと合流。パソコン通信NIFTY-Serve水泳会議室(GO FWELL)の方々とも対面。

ここは『マラソンスイミング』の本にも紹介されているすばらしいプールだ。ウォーミングアップに泳いでみると段々に深くなって行き、高飛び込みができる深さだ。よくみると高飛び込みの台まであるじゃないの。一コースの幅も広い。プールでの長距離の大会だから追い越したり追い越されたりするのが大変だと思ってわたくしは1500メートルにエントリしたのだけど、なんだ、こんなにゆったりしたプールなら3000メートルまたは5000メートルにすればよかった。あらかじめ電話して「長水路ですか、幅は何メートルですか」って聞けばよかったねえなんてわいわいやっていた。資料を見ると25×50メートル,10コース,水深0.7メートル...1.3メートル...1.9メートル...4.0メートルの階段状の大プールだ。

さあ、1500メートルのスタートだ。速い人はどんどん横を追い越してガランガランとラストの鐘が鳴らされてさっさと水から上がっていった。あれ、もう終わった人がいるの? すごいねえ。わたくしなんかあと何百メートルも残ってるじゃない。でもそのぶんコースの人数が減って泳ぎやすい。壁際でターンの際衝突しないよう注意して泳ぎ続ける。さあ、わたくしもゴール。28分と何秒とか言われた。計測にお礼を言う。

Picture:参加者。(JPEG,size:320*240,17KB)

この大会は計測が大変だ。これをすべて白とブルーのウェアを着た大会スタッフが辛そうな顔もせず楽しそうにやってくれている。笑顔。笑顔。明るい。良い大会だねえ。いろんな大会に出たけれどもこんなに明るいスタッフははじめて見た。

Picture:大会スタッフ。(JPEG,size:320*240,19KB)

午後は5キロに出場する仲間の応援。3時半頃スタートして、彼がゴールしたらドームの外はもう真っ暗。よく頑張った。

荷物をまとめてふとコースを見ると最後の泳者に鐘が鳴った。せっかくだから見て行こう。散らばっていたスタッフが集まってくる。拍手...ゴール。笑顔。拍手。素敵なスタッフだねえ。計測は大変だったろうに。明日もう一回これをやるというのに。楽しそう。

Picture:参加者。(JPEG,size:320*240,18KB)

わたくしは宿泊してさらに翌日別の仲間が来るのを待った。彼は3キロに出場するのだ。

面白いものを見た。浦和から3キロに参加した女性がバタフライでスタートしたのだ。3000メートル個人メドレーの挑戦だ。バタフライ...バタフライ...バック...やってるやってる...場内アナウンスも彼女の挑戦をみんなに伝えた。...ブレスト...ブレスト...そしてクロール。淡々と泳ぎ続け個人メドレーを完泳。おみごと。

しばらくおはなしをしてわたくしは土浦を後にした。途中古河市で歴史博物館に寄る。ここには鷹見泉石(たかみせんせき)の業績が展示されている。泉石は幕末に古河藩家老を勤めた人物で、地理・天文・語学を学び、藩主が幕府の要職に就いたため部下として情報収集につとめ蝦夷・樺太・ロシア・江戸・オランダなど日本・世界の地図・海図を集め、開国・通商の時代がやがて来ることを知っていたかのように備えていた。

今年、三浦遠泳ののち浦賀のペリー上陸記念碑を見たが、実は泉石はそれと繋がってくるのだ。1853年軍艦4隻が現れた黒船騒動の際、泉石は慌てず『愚意摘要』という書物を草して対策を説いた。伊能忠敬・間宮林蔵・地図・海などに興味のある方はぜひ見学するとよい。海と地図を主眼にわたくしが厳選した鷹見泉石絵葉書を、読者の皆さんのために3セット購入。

充実した小旅行となった。来年もぜひ参加したいイベントだ。

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